たねまめ 香と蝋燭展 たまゆら 掘り下げる喫茶編

前回の続きです。

 

相模湖駅から上りの列車は1時間に2本。この日、あと一歩のところを逃してしまった我々は改札を戻り、駅前の喫茶店に入った。私は礼儀として全てのメニューに目を通した上で、紅茶を頼む。小さな椅子と小さなテーブルと小さな持ち手のティーカップのレトロスタイルを20分ばかし楽しむことになる。mek&jirraさんが最近見に行った展覧会の感想に始まると、展覧会鑑賞体験に作用する美術史の知識についてまで話が進んだ。歴史や背景を学ぶことで物事をよりよく理解できることもあるが、芸術においては理解することよりも感動できるかどうかが評価の要、といった類の話である。余分な知識によって感動がピークに達しないことがままあるのではないか。